皆さんはヘアドネーションという言葉を聞いたことがありますか?
病気や事故などで頭髪を失った方に、寄付された髪の毛でウィッグを作り無償で提供する活動のことです。
私は3年ほどずっとロングヘアーだったのですが、結婚式を終えたので心機一転バッサリ切ることにしました。
長さにして25-30cmくらいでしょうか。
せっかく伸ばした髪なので、何か有効活用できたらと思い、以前友人に教えてもらったヘアドネーションに使ってもらおうと考えました。
フルウィッグには31cm以上の髪が必要なようで、最初はそちらの方が良いかと思って「いま切らない方が良いのかも…」と考えました。
しかし、私は髪が31cmになるまで待つのが難しく(自分も無理せず取り組むことも大事かなと思い)15cmから利用できるヘアドネーションの送り先を調べることにしました。
15cmのヘアドネーションの送り先
つな髪プロジェクト
色々と調べてみたところ、31cm以下で受け付けてくれるところは以下のところでした。
『つな髪プロジェクト』さん
https://www.organic-cotton-wig-assoc.jp/
31cm未満の髪は、メッシュや帽子とセットで使用してもらえるようです。
※2020年1月現在、『つな髪プロジェクト』さんは15-31cm未満の髪の受付けを一時的に休止しています!
今後の続報は公式HPやSNSで確認してください。再開開始時期は未定とのことです。
その他のヘアドネーション
2020年1月現在、ヘアドネーションを実施している団体の多くは31cm以上の髪でフルウィッグを作っているようです。
そのため、ウィッグ用の髪を切る場合は31cm以上でカットする必要があります。
とはいえ、例えば長さが足りなかったり、髪の痛みによってウィッグに使えない髪であっても、ヘアカラーやカットモデル用の髪としてお金に換えて、ヘアドネーションの資金にしたりすることもあるようです!
現時点で31cm未満の髪を送る場合は『つな髪プロジェクト』さんになるようですが、それ以外のヘアドネーション団体が気になる方は、各団体のHPなどを確認してくださいね!
そもそも何故ヘアドネーションには31cm以上の髪が必要なのか?
ヘアドネーション団体のNPO法人HEROさんのHPによると、医療用のウィッグはV字にして植毛するため、長さが必要なのだそうです。
『現在、抗がん剤治療や放射線治療、無毛症や脱毛症などにより、毛髪を失った子ども達にプレゼントしているウィッグの作成のために最低限必要な長さが31センチなのです。
髪の毛を植毛するときにはV字型に折って植毛します。31センチの髪の毛でも、植毛すると15センチの長さになってしまいます。
フルウィッグ(頭全体を覆う全頭用ウィッグ)の場合、30人分程度の髪の毛を集めてやっとショートスタイルのウィッグが完成します。
私達の元にウィッグの申し込みをされている子どものほとんどが全頭脱毛症でフルウィッグを希望しています。そのために、私達は31センチ以上の髪の毛を募集しています。
最近、15センチからOKという情報が拡散され、必要な長さの髪の毛が減ってきております。実際に15センチではフルウィッグは作ることはできません。15センチでつくられるウィッグはインナーキャップウィッグと言って、頭頂部に植毛をしないウィッグです。(頭頂部は帽子をかぶって隠します)』(HEROのHPより抜粋)
美容室でのカットのお願いの仕方
専門店でないとダメなの?
実は私がカットしてもらった美容室は、ヘアドネーション提携のお店ではありませんでした。
しかし、「ヘアドネーションが出来たらいいなと思っている」という話をしたら、美容師さんもすんなりOKしてくださり、それ用にゴムで髪をくくってささっとカットしてくれました。
基本的には提携している美容室でお願いするのが確実かもしれませんが、興味がある方は行きつけの美容室でも相談しても良いかもしれません。対応してくれる美容室もありそうです。
自分で切るという方法も!
ヘアドネーション用の髪を自分で切るという方法もあります。
髪の毛をバラけないようにいくつかに分けてから輪ゴム等で根本をしっかりと縛り、毛先がまとまった状態でカットすればOK。
ただし、髪が完全に乾いていること、くせ毛は伸ばした状態にすることなど、団体によって注意事項がありますので、寄付先の団体のHPなどを確認して、適切な状態で送付するようにしてください。
実際に髪を送ってみました
美容室でカットしてもらった髪は、それぞれの束を輪ゴム等でさらに一つにまとめて、そのまま『つな髪プロジェクト』へ郵送します。
(事前にオンラインでの登録が必要ですので、詳細はURLをご確認ください!)
私は公式サイトで書かれているように、レターパック(370円)をコンビニで買って送りました。
~ヘアドネーションの手順(簡易版)~
- つな髪プロジェクトのHPで寄付フォームから登録
- 髪を美容室(または自分)で規定の方法でカット
- 所定の方法で髪を束ねる(毛先を揃えるetc.)
- レターパックなどで『つな髪プロジェクト』へ送る
以上でヘアドネーション完了です!簡単!
更に希望者は、『つな髪プロジェクト』から認定証ももらえるようですが
私は関係者の作業負荷低減のため、希望しませんでした。
ヘアドネーションを終えて
なんとなく敷居が高いのかなと思っていたヘアドネーションですが、やってみたらとても簡単でした!
ロングヘアを切ろうという方がいれば、ぜひ検討してほしいなと思います。
また、31cm以上で出来るフルウィッグの方が自然な仕上がりになるとのことで、出来ればその長さまで伸ばせると良いのですが、それぞれの無理のない範囲で協力できたら良いのではないのでしょうか。
私も無理せず、15cmでも有効に活用してもらえる『つな髪プロジェクト』さんへ送りました。
ちなみに、私の友人も同じ時期にヘアドネーションしていたようで、写真を見せてもらいました。
私の髪よりとても多くて、私の髪は少ないんだなぁと毛量の差にショックを受けました…(笑)
それでも、少しでも役に立てばいいなと思います。
2019年7月11日追記
沖縄タイムスのニュースで小4男子がヘアドネーション 2年かけ31センチ伸ばすという素晴らしい記事がありました。
縄県うるま市立高江洲小学校(水流伸夫校長)の4年生9歳の比屋根義章さんがヘアドネーションしました。
ヘアドネーションした髪の長さはなんと31cm!!
2年かけて伸ばしたそうです。
JHD&Cの広報担当者いわく「大人も含め男性からのドネーションは全体の1%程度。小学生男子は相当少ないと思う」とのこと。
比屋根義章さんはお姉さんがいて、お姉さんがヘアドネーションをしているのを知ったようです。
「自分も同じように人の役に立ちたい」と思ってヘアドネーションに挑戦したとのこと。
女性でも大変なのに男の子でヘアドネーションするのは、周りの目とかもあって勇気のいることだと思います。
もし、ロングヘア、セミロングから短めにカットしたいという人がいれば、ヘアドネーションを検討してみてほしいですね。人のためでなく、他社へ貢献しているという自己肯定感も上がるので自分のためにもなります。
31cmはなかなか難しいという方は、私みたいに15cmでも可能です。
ヘアドネーション、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。